主な取り扱いガスの種類と特徴
O₂
酸素
無色・無味・無臭のガスで、空気中に約21%含まれ、多くの生物の生命維持に不可欠な役割を果たしています。
化学的には極めて活性が高く、他のものを酸化する力(酸化性・支燃性)が強いのが特徴で、多くの物質と化合し、酸化物を生成するほか、燃焼関連の用途に広く利用されています。
また不純物除去、各種切断、医療用などあらゆる分野で使用されています。
N₂
窒素
無色・無味・無臭のガスで、空気中に約78%含まれ、たんぱく質やアンモニアなど、窒素化合物として自然界にはたくさん存在しています。
不活性な性質を生かし、半導体や金属の熱処理などの雰囲気ガスとして、また-196℃の極低温という特性により、液化窒素として食品の急速凍結などにも利用されています。
Ar
アルゴン
無色・無味・無臭のガスで、空気中には、約0.93%含まれ、不活性な性質で、溶接用や半導体分野などさまざまな用途に利用されています。
CO₂
二酸化炭素
(炭酸)
無色・無味・無臭ガスでやや不活性であり、多くの金属に対し、ほとんど影響を与えませんが水分を含むと炭酸を生じて鋼材を腐食します。
アンモニア合成工程の副産ガス、又重油脱硫水素プラントからの副産ガスを精製します。
He
ヘリウム
無色・無味・無臭。光ファイバー、半導体、液晶、太陽電池などの先端技術や、医療用MRIをはじめ超伝導分野で欠かせないガスです。
世界の限られた地域でしか産出されない天然ガスで100%輸入です。
血液に溶けにくく深海潜水用人工空気に酸素と混合して使用したりもします。
H₂
水素
常温で無色・無味・無臭で、ガスの中でも最も軽い気体です。
拡散性・還元性に優れ、有機化合物の不飽和結合部分に浸透して飽和させる性質を持っています。
これらの性質を活かして半導体・太陽電池などのエレクトロニクス・化学・油脂・金属・ガラス・食品などの産業また宇宙ロケットの燃料用など宇宙工学の最先端も担っています。
C₂H₂
溶解アセチレン
高品位の消石灰と灰分のコークスを混合して、電気炉電気抵抗によって2000℃前後に発熱させ、カーバイトと一酸化炭素を得ます。
カーバイトに水を加えると、アセチレンが発生します。
不安定な化合物で、0.1MPa程度の圧力下で酸素がなくても火花・加熱・衝撃・摩擦等によって分解爆発することがあります。
C₃H₈
プロパン
原油を輸入して国内で精製、その過程で分離されるものと、中近東に代表される油田地区で原油や天然ガスからの分離等があります。
空気中に1/1000以上漏れればわかるように着臭されています。